今思えば

 

今思えば
私が消える度、悲しんでくれた誰かがいたのでしょう
今思えば
私にとって、大切な誰かなんて山ほどいたのでしょう
その人たちをどれだけ忘れてきたのだろう
出会いと別れを
いったいどれだけ繰り返してきたのだろう
さぁ、貴方も
どうか幸せに
そのために私のことを忘れていいから
貴方が幸せになれるなら
それでいいから
また会う日に笑顔でいるために
また会う日なんてないけれど
……あぁ
もしかしたら
こんな惜別の言葉すら、今まで何度も言ってきたのかもしれない
でも繰り返しだっていい
貴方も今までの誰かと同じでいい
私のことを覚えているまま生きていかないでほしいから