夜を駆け抜け
明日へ向かう
このまま君の待っている日へ
ひたすら走る
息が切れても
たどり着くべき時が僕にはある
届いたって触れられたって
足もとはつま先立ち
頑張って背伸びしたって
少しだってカッコつかない
出会った時から貴女は全てが優れていて
僕の心は瞬く間に奪われた
見た者の心を支配するような
その大人で神秘的な佇まい
初対面の時も、その怖いくらい綺麗な顔に
気軽に話しかけることも躊躇われた
最初はちょっと近づけないくらいに思えた
それでも暖かく、近くにいさせてくれた
僕には越せなかったそんな貴女の背に憧れて
憧れるだけでずっと
憧れるだけだった
貴女はいつの間にか消えるように去って行った
二度と届かない
触れられない
この足もとが地に着く限り、行けない場所へ……
もう届かないのに、触れられないのに
足もとだけはつま先立ち
どれだけ頑張って背伸びしたって
貴女の方がカッコよかった
無意識的な言動が他人より多い人が怖い
いきなり突拍子もないことを言ったり
意味のわからない行動を平気でしているのに
彼ら彼女らはそれらに、自分では気付いていない
気付いていないまま、日常的に繰り返す
頭を掻く癖だとか
あ、えっと、が多いとか
そんなのまだまだ可愛いほう……
彼ら彼女らの無意識的言動は
周りの人の理性や潜在的な部分に
もっともっと嫌悪感を与え、苦しめる
底知れぬ不安を投げかける
私はたぶん、周りより特に怖がりだから
彼ら彼女らが昔からすごく怖かった
本能的に怖くって……
気付いたら刺してたの
なんだかたくさん殺しちゃった
……ねぇ、なんでみんな私を怖がるの?
私が何のために生きたか知ってる?
貴方が寂しくないように……
ずっと傍にいるため……
……じゃないよ
ねぇ、私が何のために生きたか知ってる?
私が寂しくないように
貴方に傍にいてもらうためなの
貴方に傍にいてもらうために生きてたの
そしたら幸せだっただろうけど
じゃあ
貴方は何のために生きてるのかな
私に傍にいてもらうために生きてるって
寂しくないように傍にいてほしいって
はじめから言ってくれてたら
ずっと傍にいてあげられたかもしれないね