やまない雨を連れて

 

やまない雨を連れて、私はゆく
ぐるぐると、ひとり
ワルツを踊りながら……
両手をひろげ
目をとじて大空をあおぐ
そうして、ゆっくりと
雨を連れてゆく
何処からともなく
様々な感情をまき散らしながら
誰にも出迎えてもらえないで……
そして何処へともなく
誰にも見送ってもらえないまま
ひとり、踊り続ける
ただ行くあてもなく私は
やまない雨を連れて
またひとつ、夏を終わらせる