自分×自分

 

明け方目が覚めたら
私が私を抱きしめていた
肌と肌が密着する感覚
暖かい
頬を寄せて眠る顔
耳に触れる息遣い……
唐突に囁かれる、起きたの? という問い
いつの間にか目を開けている私
微笑む私
私は頭がくらくらするようで
何も考えられなかった
ふいに唇を重ねてくる私
そしてすぐに唇を離す私
わからない
わからないのに
見つめ合う……
今度また
お願いね
そう、私は呟いた