淡色の多用

 

わからない
消えかかっているのか
これから現れるところなのか
目を閉じれば見えてくる心の景色が
目を開けば見えなくなる様に
あるか無いかが不明瞭
同じように
いるか
いないかも
死にかかっているのか
これから生まれてくるのかも
もしも誰かに聞いてわかるものなら
いくらでも聞いてみせるのに
でも答えてもらっても
やっぱり私
きっと
わからない
消えかかっているのか
それか死にかかっているのか
またはこれから現れるところなのか
これから生まれてくるのかが
わからないまま生きる
そのままで
ずっと
生きてくの
うっすらと淡い身体が
いつか本当に消えゆく時まで
それを誰かが忘れてしまう瞬間まで
そしたら誰も思い出さないで
私という希薄な人間を
そんな色