失望の原理

 

失望の原理

ずっと報われなくて辛かった人生が
ようやく報われると安堵していた矢先に
その報いが虚偽だと知った時

ずっと良い異性と巡り会えなかったのが
やっと愛を誓い合う人と出会えたのに
それが第三者により引き剥がされ
二度と戻らぬ決別となってしまった時

ずっと叶えられなかった夢を
今ついに叶えられる機会を得た途端
その夢の業界が陰湿で汚い世界と知った時

そんなことが、たくさんたくさん
人生の中で何度も起きた時

まだ、もう一度
やった、今度こそ

そのすべてに意味が無いのだと
それらを無駄にやり尽くしてから知った時

 

妥協した人生が一番の幸福だったかもしれないと
取り返しのつかない年齢になってから気づいた時